(12.22現在のもの)
「公民的資質の基礎の育成」のためのいくつかの方法について
福島大学 西内 裕一
はじめに
社会科教育の大きな目標の一つに「公民的資質の基礎の育成」があることは議論の余地がないであろう。
しかしながら、どのようにしたら公民的資質の基礎が育成できるのか、に焦点を当てた研究は、比較的少ないように思える。
本論では、「公民的資質の基礎の育成」のための具体的方法をいくつか提示し、その意義を明らかにし、今後の議論の素材を提供することを目的とする。
1.政治的能力の育成
公民的資質とはなにか、このことについてはさまざまな議論があるが、そのなかに、政治的能力が含まれることに対しては異論はないであろう。
日本の公教育理念と公教育行政の最高規範である教育基本法においても、その第8条一項で「良識ある公民たるに必要な政治的教養は、教育上これを尊重しなければならない」と規定している。
しかしながら、現状においては、その二項の「法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならない」という規定が拡大解釈され、いわゆる「政治的中立」の問題などで、本来の政治教育がほとんど行われていない。
高等学校においては、京都の生徒会連絡協議会、高知県高等学校生徒会連合
教育の政治的中立、旭丘中学校事件、政治教育としての生徒会活動、生徒会の対外活動の禁止、連合的組織の禁止、
「高等学校における政治的教養と政治的活動について」(文部省見解)
また、学校教育法においては、その 条で、〜〜〜〜
本稿では、公民的資質の基礎の一つとしての政治的能力の育成のためのいくつかの方法を提起することを目的とする。