その51 ■ワンタッチの自己申告

 審判の話が続いてますが、もう1回だけおつき合い下さい。例えばバレーではブロックがボールに触れたかどうか、いわゆるワンタッチしたかどうかは微妙で審判もジャッジが難しいことがよくあります。ワンタッチしたかどうかが一番はっきり分かるのはブロッカー本人なのですが、このときワンタッチした本人が審判に自己申告すべきなのかは指導者としては悩ましいところではないでしょうか?教育者としてはウソをつかせたりごまかすことを指導するのは気が引けるでしょうが、でもいざ試合になると勝ちたい思いが強くなり、ごまかせるものならごまかしちゃえ!なんて思っているときに選手が手を挙げて自己申告しちゃったりすると「あのバカ!だまっとけばわかんなかったのに!」なんてつい思ったり、でもアイツの方が俺より人間が出来てるってことか?なんて後からちょっと反省してみたりとなかなか複雑です。そんな悩める良心的バレー指導者のあなたに一つの考え方を提案してみましょう。公式試合では第三者が審判をしていますから基本的にその審判のジャッジに全ての判断を任せるべきです。たとえそれがミスジャッジであっても・・。したがって審判がアウトとジャッジすればたとえ自分がワンタッチしていてもそれはアウトとしてゲームを進めるべきでしょう。そのアウトジャッジに対してワンタッチを自己申告するということは次の2つの点から薦められません。1.審判のジャッジに対して異議を唱えることになり審判の判定に従うというゲームの基本原則に逆らうことになる。つまり自己申告は審判のジャッジが間違ってますと言っていることになり、審判の権威をおとしめる行為になる。2.相手チームも自己申告をする保証がない以上、自分たちだけが自己申告することによって自分たちが不利になりゲームの公平性を欠くことになる。どうですか?こう考えるとちょっとは気が楽になりませんか?もちろん思いっきりワンタッチしてるのに「ノー!」なんて悪びれずに審判にアピールするのはどうかと思いますけど・・。ここから先どうするかはスポーツに対する個人の価値観の問題ですから何とも言えませんが、まあ試合においては審判が絶対ということで、自分に不利なジャッジも有利なジャッジも甘んじて受け入れるというのがフェアプレイと言えるのではないでしょうか?えっ何?勝つためには審判をだましたりごまかしたりも戦術のうちだからどんどんやるように指導してるからそんなことで悩んだことなんかないって?だから言ってるでしょ、これは悩める良心的指導者のために提案してるって。試合に出場する人は様々な価値観を持ってプレーしてるので、要はそこまでしても勝ちたいと思うか、そこまでして勝ちたいとは思わないかの違いだと思います。あとはどうぞお好きなように!

▼その52 「繰り上げスタート」って?