その52 ■「繰り上げスタート」って?

 話はガラッと変わって駅伝についてです。正月の箱根駅伝は有名ですからみなさんご存じですよね。あの中で必ずといっていいほど登場する制度に「繰り上げスタート」があります。トップ通過から何分かが過ぎてもタスキをつなげない時は白い仮のタスキをかけてスタートさせてしまいます。そしてあと少しなのに繰り上げスタートになってしまった云々が悲劇的な印象を視聴者に与えるのでテレビ局もそこをクローズアップして煽ったりします。あの「繰り上げスタート」という制度(ルール)についてみなさんはどう思いますか?えっ、可哀想だから繰り上げなんかしないでちゃんとタスキをつなぐまで待ってやればいいのにって?いやそれは運営上の都合で出来ない(公道をいつまでも占有するわけにいかない等)からやってるわけでしょ、だからそれは無理です。だったら繰り上げするしかないじゃないって?そうでしょうか?1本のタスキをみんなでつなぐから駅伝なんですよね。だったらタスキをつなげなくなった時点で負けなんじゃないでしょうか。野球で言えばコールドゲームですよね。彼らがいくらその後逆転するかも知れないって主張してもダメで、途中までにある程度の差がついたらその後ゲームを続ける資格はないと判断されちゃうわけですよね。だからいくらその後に走る選手が速いからといってタスキをつながないで走るのはすでに駅伝ではなくなっていると私は思うのですがどうでしょうか?あとでタイムを足したりするのなら初めから各区間が一斉にスタートしてタイムを合計すればいい。でもそれでは駅伝にならないでしょ。こう考えてくると「繰り上げスタート」って残酷なルールというよりむしろ、「とりあえずタスキはつなげないけどせっかく練習してきたんだから走らせてあげよう」というちょっと甘いというかお情けみたいなルールに思えませんか?サッカーは手を使わないからサッカーなのと同様、リレーは1本のバトンをつなぐからリレーなのと同様、駅伝は1本のタスキをつなぐから駅伝なのではないでしょうか?なんか最近、スポーツの外からの影響でそのスポーツが大きく変化させられることが多くなっているような気がしますが、「そこまで変わっちゃったらそのスポーツの本質を失ってしまう」ところまで変えられそうで心配です。ほらっ上司に文句があるけどヘラヘラ笑って相づち打ちながら我慢してるそこのお兄さん、そんなあなたはすでにあなたでなくなっていませんか?「あなたらしくない!」なんて奥さんに言われないよう、「自分らしくない!」なんて後悔しないように自分をしっかり持っていきましょう。あ、「・・らしい」については次回に一言続きます。

▼その53 「・・らしい」って?