その71 ■カタチから入るノススメ

 ロードレース用の変速付きバイク(自転車のこと)に、体にフィットしたハデ目のウェア、そして頭には流線型のヘルメットを被ってさっそうと公道をペダルを漕いで走る選手(おそらく)たち。いやぁカッコイイですよね。でももし彼らがガニ股でチンタラあのバイクを漕いでいたり、買い物のビニール袋をぶら下げてフラフラ走っていたり、傘をさしながら片手運転なんかしていたとしたらどうですか?絶対似合わないですよね。そんな風に走るならママチャリの方がよっぽど似合うハズです。だから彼らはそれを承知の上、また覚悟の上で純粋に競技の練習のためだけにひたすらスピードを追求する走りをするわけです。というかそもそもあの格好をしたらゆっくりチンタラ走ることは周りの目が許さないって感じですよね。もしかしたらさっそうと走っている彼らも、「あー、疲れたからちょっとチンタラ走りたいな、でもこんなレーサーの格好してみんなに見られてるからなー」なんて思って我慢してペダルを漕いでいるのかも知れません。ウチの大学生たちも教育実習なんかでスーツを着て子どもたちの前に立つとちょっと先生っぽく見えちゃったりするのは、単に格好だけでなく、その格好(役職)に似合う振る舞いをしようと心がけるからこそなのではないかと思うわけです。これはクルマでも同じで、例えばスカイラインGT-Rが高速道路を走るときに100km/hちょうどの安全運転や登坂車線走行は似合わないし、パジェロが雪道をノロノロ走ったり、ましてや道路脇でチェーンを付けるなんて事は周りの目が許さないでしょう。(・・と私は思っています)スポーツでも初めから一流の道具を買って練習した方が上達が早いとよく言われますが、これもただ単に道具の性能がいいだけではなく、その道具に見合った技術を早く身につけなくてはというプレッシャーが上達を早めるという効果があるからではないでしょうか。だから皆さんも何かを始めるときはカタチから入って自分にプレッシャーをかけてみてはいかがですか?あっ、缶ビールや紙パックの牛乳が、そのまま飲むよりグラスに注いで飲んだ方が美味しく感じるのは、もしかしてビールや牛乳がグラスに似合うようにちょっと背伸びをするからかも・・なんて考えるのは私だけ?・・ですよね。失礼しました。

▼その72 押しボタン式信号のおせっかい・・