その104 ■ハウツー本はハウツー本・・

 最近はいわゆるハウツー本が沢山出版されていて、「○○が上手くなる・・」とか「○○上達法」などいろいろ書店に並んでいるわけですが、それらをマスターする方法を知っている、という事と、実際にマスターする、という事は明らかに違うわけで、そういった類の本を読んだからもう身に付いた、と思うのは少し早計に過ぎるというものでしょう。やはり上達の方法を知った上で、実際に何回も実践してみないと本当に身に付かないのはどんな分野でも同じことだと思います。これは例えばスポーツの分野だと非常に分かりやすい(だっていくら本を読んだって実際に体を動かして練習しないと上達しないでしょ)んですが、考え方みたいな頭の中のことになるとちょっと誤解しやすいのかも知れません。以前、学生から「論理的に物事を考えるための何かいい本ありませんか?」と言われたんですが、「論理力・・」や「・・思考法」なぁんて類のハウツー本をいくら読んだところで論理的思考が身に付くとは思えません。そうしたハウツー本だって、「こうやって頭を鍛えていけばやがては身に付く」と言っているだけで、言わば単なる道しるべですよね。だからひとまずそういった本を読んでみるのはいいとしてもその後のトレーニングは当然必要なワケで、件の学生もそうしたハウツー本をあれこれ沢山読むよりは、自分の頭のトレーニングになるような読み応えのある良書を沢山読んだ方がいいんでしょう。以前私が体育系の大学生だった頃、ゼミの先生から「君たちの体は毎日厳しいトレーニングを積み重ねてきたからこそ高いパフォーマンスを発揮出来るわけでしょう。頭だってそれと同じで一生懸命トレーニングして鍛えてやることが必要なんだよ」と言われてハッとした記憶があります。よく体育会系は脳みそ筋肉と言われますが、その筋肉も同じように鍛えればいいのに、そっちのトレーニングは怠っていたというか、トレーニングして鍛えられるものだという感覚がなかったんでしょうねきっと。トレーニングは軽すぎても重すぎても効果が得られませんから、さらっと読めてしまう本では軽過ぎ、何が書いてあるかさっぱり見当がつかない本では重過ぎ、ちょっと難しいけどじっくり何度も読むと「あ、こういうことか・・なあるほど!」ってなるくらいの負荷がかかる良書を読んだり、それを踏まえて考え続けたりすることで頭の適度なトレーニングになっていくのではないでしょうか?もし仮にハウツー本を読んだだけでマスター出来るんだったら、10倍速く読める速読法3冊目を読んでる私の読書スピードはすでに100倍になってなきゃいけないわけですよね、ありえないけど・・。英会話上達法の権威(?)でもある私が未だに本屋で新しい英会話ハウツー本を手にとってしまうのは、ハウツー本自体が上達とは無関係であるという何よりの証拠です。でも何か本屋さんでハウツー本を買った時点で半分身に付いちゃったような気がするんですよねぇこれが。だから買っただけで満足しちゃって読んでない本も結構あります。なんか買い物中毒の主婦みたいですよね。そう言えば女性のダイエット本も同じような傾向ありませんか?お互い出版社の術中にハマらないよう気を付けましょうね。よぉし来年こそはしっかりと継続して英会話を身に付けるぞっ。・・でも私はついに「英語は絶対、勉強するな!」というハウツー本まで行き着いちゃいました。これってハウツー本だけで完結したって事・・?

▼その105 スケートボーダー達にとっての自然・・