最近、福島でもスケートボードに興じる若者が増えてきたようです。福島大学でも生協前のスペースを使って夕方から夜にかけてガーガーとスケボーを乗り回す学生集団が現れたんですが、一般学生や教職員の通行の邪魔になるので程なく「スケボー禁止」の掲示が出来、どこかへ活動場所を移したのか姿を見かけることはなくなりました。駅前でも夜になって人通りが少なくなるとどこからともなく集まりだして、段差をジャンプしたりボードをクルリと一回転捻りさせたりして技の追求に余念が無い様子です。今うちのゼミ生が卒論で彼らの実態に迫るべく聞き取り調査をしており、いろいろ話を聞くんですが、話を聞けば聞くほど彼らのやってることは「まさにスポーツ活動だなぁ!」と思わされます。その1,やりたい人が全くの自由意志で集まっている。その2,ひたすら純粋に技の追求を目指している。その3,ごく自然な形で上手な人がアドバイスして教え合いが成立している。等々・・。集団の中には自然とリーダー的な役割の人もいて、若造がちょっとハメを外したりマナーが悪かったりすると注意するらしい。なぜならそうやって若造が社会に迷惑をかけると「ボーダーはみんな悪い奴らだ!」とまとめられて活動場所を奪われてしまうからだそうです。そうでなくてもチャラチャラ街なかでたむろしてる若者達と一緒に思われそうなイメージがあるから、彼らは余計その辺に気を付ける必要があるとのこと。彼らもいろいろ苦労してるんですね。でもやっぱり日中の人通りが多い駅前あたりでガーガーやられては市民の迷惑になるので、地域によってはスケートボードパークみたいなプレイスペースを作って、そこで思う存分遊べるようにしてる自治体もあるらしいんですが、彼らにその事について聞いてみると、「そういう場所が出来たら嬉しいしやると思うけど、だからといって駅前から撤退はしないと思う。なぜなら駅前にある段差やベンチなどを使ってどんな事が出来るのかをあれこれ考えてやってみるのが楽しいから」ということらしいです。なるほど!スキーヤーやスノーボーダーがとりあえずはスキー場という人工の施設で遊んだり練習したりするけど最終的にはバックカントリー(自然状態の雪山)に憧れるように、スケートボーダーたちにとっても人工のボードパークは技を追求する場所にはなりえても最終的には普通の街なかで飛んだり跳ねたりしたいのでしょう。つまりスノーボーダーにとって、滑ることを全く想定していない雪山がスノーボードにとっての始まりでありまた最終目的地でるのと同様、スケートボードは街なかでの遊びから始まり、そして最終的にはまた街なかへ戻っていく。すなわち市民の生活のために普通に置いてある駅前の段差やチェーン、ベンチといった人工建造物こそが彼らにとっての“自然”なんだと思います。そういう風に思い直して彼らの練習風景を見ていると、今までは「こんなところで遊んでちゃ迷惑じゃないか!」って思っていたけど、「そう言えば自分もスキー場の裏の方にこっそり入って林の中を滑ってる方が断然楽しいからな・・」ってちょっと許せちゃったりしませんか?えっ?スキー場の裏の方をこっそり滑るお前も悪いって?いやいや、私は立ち入り禁止のロープは決してくぐりませんよ!ロープの無いところからちゃんと(?)入ってますからご心配なく! |