その115 ■スーパーサブの心意気・・

 小学生の頃、風邪か何かで一日学校を休むと、次の日学校へ行くくのがちょっと億劫になったりしませんでしたか?自分のクラスの教室なのに何となく自分がクラスの仲間からちょっと外れている気がして、違和感を感じたりしませんでした?自分が来なかった昨日一日の時間を共有出来ず、今ひとつ仲間との会話に入り込めないジレンマ。同じような事は、飲み会に遅れて参加したときにも生じます。すでに酔っぱらって話が盛り上がっているところに素面で駆けつけても、テンションの違いもあってなかなか入っていけない。迎える仲間からすると別に全然違和感ないんでしょうが、自分だけ乗り遅れている気がしてどうしてもしてしまって、ちょっと引いてしまうんですよね。

 で、何が言いたいかというと、スポーツのメンバーチェンジについてです。途中から出場する選手は今までゲームを外から見てただけでですからゲームの流れには参加していない。だからその選手が新しくゲームに参加することによって、空気が変わります。もちろん、出す監督さんは流れを変えたくてメンバーチェンジするわけですからそれでいいんですが、途中出場する選手は飲み会に遅れてきたかのような違和感を感じながらいきなりチームやゲームに溶け込む事が求められる、という難しさがあります。でもあまりにもすんなり溶け込みすぎてちっとも流れが変わらない、というのでもダメですから、流れを変えつつ溶け込む、つまり、飲み会に遅れてきたのに、いきなり場を盛り上げてしまうような人気者の域に達していなければスーパーサブにはなれません。そう言えば、サッカー日本代表の中山選手なんて、そういう流れを変えてくれそうな雰囲気をすごく持ってますよね。まさにスーパーサブです。

 バレーボールではメンバーチェンジで入って来るときに、いきなりガッツポーズをしたり雄叫びをあげたり、周りも異様に盛り上げたりすることがよくありますが、あれはメンバーチェンジによって空気を変えつつ、入ってきた選手をチームに溶け込ませるという一定の効果がある儀式のような気がします。ま、飲み会で言えば「おおっ、来た来た!遅いぞ!じゃ、○○君が来たと言う事で、もう一回乾杯しますか。」という感じでしょうか?・・いや、それでは流れが変わらないですね。例えば、いきなり遅れてきた本人が素面で「イッェーイ!○○ただいま参上!!あれっ?なぁんだみんなテンション低いなー。飲み会なんだからガンガン盛り上がっていきましょう!あのーすいません、とりあえずビール下さい、ピッチャーで・・野茂ばりのストレートでお願いします。え?ストレート以外あり得ない?あっフォーク落としちゃった。野茂だけに。ってうまいねうまいね、って、あれっ?なんで俺だけ素面で暴走&独走みたいな?みんなちゃんと俺についてきてね、じゃ、俺の輝かしい未来にカンパーイ!」なんて感じでしょうか?え?寒すぎるって?でもこのくらいの寒さをものともしない強烈キャラじゃないと、劣勢の流れを変えることなんて出来ません。そうでなくてもバレーのピンチサーバーはほんの一瞬しかコートにいられないんですから・・。

 うちの男子バレー部に2年前入ってきたピンチサーバーはイガイガ頭に黒縁プラスチック眼鏡のレトロな雰囲気でボールに食らいつく独特なキャラだったので、彼がメンバーチェンジでコートに入るだけで味方はもちろん、相手チームも観客も「あいつは何かやるんじゃないか」と注目を一身に集めて異様な盛り上がりを見せ、流れを変えるには最高の雰囲気を持っていたんですが、2年になってせっかくの黒縁眼鏡をコンタクトに変えたとたん、普通の選手と同じになってしまい、プレーもおとなしくなって少し残念です。彼には是非、ピンチサーバーのプロ意識を持って、戦略的にキャラ作りが出来る(試合用に黒縁眼鏡をかけるとか・・)くらいに成長してほしいと期待しています。頑張れ修平!

▼その116 “One for all ”より “all for one”・・