その127 ■理由スパイラルと「コツ」・・

 小さい子どもに「何で○○は○○なの?」と訊かれて「それは○○だからさ」と答えても、「何でそうなるの?」と繰り返しその理由を質問され、最後には説明できなくなってしまったことはありませんか?理由の理由くらいまでは何とか説明出来るけど、さらにその理由となると、うーん何て説明したらいいのかコトバが見つからなくなりますよね?そうして説明出来なくなると「あとは自分で考えなさい!」なんて逃げたりして・・。ま、子どもの場合は単に人に質問すること自体が楽しくて、本当にその理由を知りたいと思ってるわけではないと思いますから問題ないと思いますが・・。

 スポーツ指導場面でも、ミスをした1次的な理由なら答えられる指導者は多いと思いますが、じゃあそれは何故そうなってしまったのか?と2次理由まで答えられる指導者はどのくらいいるでしょう?例えば、「スパイクミスをしたのは打つ瞬間に肘が下がってしまったから」とは答えられても、「では何故肘が下がってしまったのか?」についてはどうでしょう?「トスが低かったから」や「助走のタイミングが合わなかったから」と、2次的な理由まできちんと把握出来ているでしょうか?さらに「何故トスが低くなってしまったのか」や「何故助走のタイミングが合わなかったのか」についてはどうでしょう?「まだトスの軌道が安定しないから」「トスに合わせて助走することが出来ていないから」となれば、ミスを修正するためには単に「肘を下げないで打つ」練習をすればよいわけではない、ということが分かります。それら全てが総合的に把握出来ていれば、様々な方向からの修正アプローチが可能になるでしょう。「何で大事なところで決まってミスするんだ!」って怒る指導者はその理由が分かっていないということになりますが、もしその理由が「指導者が怖いから大事な場面で萎縮してしまい普通にプレー出来ない」ということが分かっていれば、そうやって怒鳴らないことがミスを減らす方法になる訳です。

 結局、突き詰めて原因を探っていくと、プレイヤーのプレーに対するイメージや考え方がプレーの善し悪しに結構関係しているのではないかと私は最近思っています。だからそれに対しては単に「○○がこうなっているからダメ、もっとこうしないと」と客観的に説明しただけではなかなか今まで染みついたクセを直せないし、ましてや小学生にはコトバで事実をそのまま伝えても、今までの自分のやり方を頭で分析して修正することは難しいワケで、そうなると、そこまで見越した上でプレイヤーに違った運動イメージを与えられるような助言、指導が出来ることが、指導者の目指すべきところではないでしょうか。そしてその助言や指導は「コツ」と一般的に言われていますよね。

 だから、したり顔で1次的な「このような天気になった理由」を説明して、これが原因です!みたいな感じになってる気象予報士の皆さん、お願いですから「じゃあそうなるのは何故なのか」という私たちの理由スパイラルに出来るだけ答えて下さいね。・・でも明日あさっての予報はそこそこ当たっても一ヶ月以上先の長期予報はハズしてばっかりの状況では、どこまで答えられるか甚だ疑問ですケド・・。むしろ「夕焼けだったら明日は晴れ」「猫が顔を洗ったら雨」などの昔からの言い伝えのほうがよっぽど「コツ」っぽくて好きだなぁ!

▼その128 価値観の相違とゲームの面白さ・・