NYヤンキースの松井選手は中学2年以来、一回も人の悪口を言ったことがないそうです(〜NHK特集より〜)。そう言えば彼が高校3年の甲子園で5打席連続敬遠されたときも、「あれも作戦ですから・・」って静かにインタビューに答えていました。素晴らしいですね!翻って自分の言動を省みると、なんと頻繁に人の批判をしていることでしょう。「○○は××がダメだなぁ」とか「△△は全然□□しないなぁ・・」等々、思い出したらキリがありません。「あー、松井に比べたら自分はなんてダメな人間なんだろう・・」あ!ついに自分の悪口まで言ってしまった・・と、エンドレスに悪口は続きそうです。 でも、改めて「悪口って何だろう?」と考えてみると、なんか違うような気もして、「悪口」を辞書で調べてみました。すると、「人を悪く言うこと。」と、ごく当たり前の意味が書いてあります。・・ん?悪く言うこと??悪く言うってことは、その人の正当な評価よりも“悪く”言うってことですよね?じゃあ初めから悪い人を「悪い」って言うのは正当な評価だから悪口にはならないんじゃないかってことに気付きました。ま、初めからずっと悪い人なんてそんなにいないでしょうけど、例えば子供が悪いことをした時に直接「そんなことをしたらダメじゃないかっ!」ってしかることは決して悪口じゃないし、誰かの振る舞いが悪かったことが別の人との話題になったときに「○○はそういうところがダメだよね」って言うのは一見悪口に思えるけど、ある意味正当な評価を述べているので悪く言っているわけではない、と考えられます。(陰口ではあるような気もしますが、「陰口」も辞書によると、「その人のいない所で言う悪口。」となっているので、たとえ陰で言っていたとしてもそれが悪口でない限り、陰口でもないことになります。) つまり、悪口はその人について「より悪く言う」ということなので、人を批評したり批判したりすることは、それが正当な評価である限り「悪口」ではないと言うことになります。そうすると例えば、普通の人をちょっと悪く言うこと、とっても善良な人を「そうでもないよ、普通だよ」と言うこと、ちょっと悪い人を「極悪人」と言うこと、確かにダメだけど、決して最低とまでは言い切れない人や行為に対して「最っ低!」と言うこと(頻繁に使う人、近くにいませんか?)等々が悪口として認定されます。一方、本当に時間にルーズな人のことを話題にして陰で「○○って時間にルーズだよね」「そうそう!だってこの前もさぁ・・」と弾んでいく会話や、確かにマナー違反だった行為に対して「あれは絶対ダメだよね」「私も思った!ありえなーい!」と、これまたどんどん盛り上がっていく会話、そして本っ当に最っ低の行為に対して「最っ低!」と言うこともまた、正当な評価であって悪口ではない、ということになります。 私は職業上、人の論文やディスカッションに突っ込みを入れる、いや批評する仕事が多いので、どうしても厳しく評価してしまいますが、たとえ厳しくてもそれが正当である限りは悪口を言ったことにはならないということになり、そう考えると私も松井選手同様、悪口は昔からほとんど言ってないんじゃないかなぁと、ちょっと屁理屈っぽいですが安心しちゃいます。ただその評価が本当に正当な評価なのか、やっぱり悪く言っちゃってるのかは、自分で判断できないことも多いので区別が難しいところです。だからあまり根拠のない批評や批判はしないように、やっぱり松井選手を見習って不用意な言動は謹んで行きたいと思います。・・あ、そう考えるともしかして松井選手も「○○はバッティング下手くそだよなぁ。あ、でも彼は本当に下手なんだからこれは決して悪口じゃないからね」なんて言ってたり・・するハズないですよねぇ。松井選手、失礼しました。・・でも彼が中学2年の時に言った最後の悪口ってどんな悪口だろう?すっごい気になるんですけど・・。 |